近年わが国においては、魅力ある都市空間を創ろうとする意欲の高まりから、多くの公的機関や都市環境に関心を持つ市民組織等において、都市景観を美しく、またうるおいのあるものとしようとする取り組みが活発になされています。

 一方、都市環境を構成する要素は、道路、公園、広場、橋、河川などの公共施設、また公共建築や集合住宅、商業施設などの建築物、さらに環境彫刻や標識、環境色彩、照明等多岐にわたります。そしてこれらの各分野それぞれにおいてよりよいデザインや景観の形成を目指してさまざまな努力、工夫がなされているものの、創りだされた環境総体をみると全体としての調和に欠けていたり、また、その街の個性や歴史的な脈絡に適切な折り合いが付いていない等の状況も多く見受けられます。

 加えて、今日、都市そのもののあり方や都市環境のあり方も根本から問われており、都市環境デザインの面からもあるべき空間の基本的構成について発言をし、よりよい都市環境の土台づくりをしていかなければならない状況にあると考えます。

 このような状況にたいして、都市環境デザインに関心を持ち、少しでも魅力のある都市空間の創造を目指して、各々の立場からこれまでさまざまな努力が積み重ねられてきていますが、その結果は必ずしも満足いく水準に至っていません。

 都市環境デザインにさまざまな分野で携わる人々が結集し、都市環境のデザインを進めるにさいして必要とされる協力体制やこれを容易にするネットワークを確立し、総合的な都市空間づくりを可能にするよう各方面に働きかけていく必要があると考えます。

 このような認識から、本都市環境デザイン会議は、わが国の都市環境デザインを取り巻く諸問題を解決し、よりよい都市環境を形成していくために、都市環境デザインに係わる多様な分野や立場の人々の拠り所となり、またネットワークの構築や情報交換等の基盤となる新しい組織として、1991年5月に設立されました。

 本会議はこれまでの活動を通じ、都市環境のデザインに係わる各分野、各地域、さらに国、地方公共団体、大学、コンサルタント、企業等の異なった立場にある人々を横断的に結び、これらの人々が相互に意見を交換し、また協力して魅力ある都市環境の形成に努めるべく実績を積み重ねてまいりました。今後いっそう都市環境デザインの重要さについて広く社会の認識を高め、これらを通じてより質の高い都市環境が実現されるよう本会議の活動を展開するつもりです。


都市環境デザイン会議は、その目的を達成するために、以下の事業を行います。
  1. 都市環境デザインに関心を持つ人々相互のネットワーク形成のため に必要とされる事業
  2. 都市環境デザインに関する情報の交換、発信
  3. 都市環境デザインの水準向上のための事業
  4. 会員の資質の向上、都市環境デザインに関する人材の育成に係わる事業
  5. 都市環境デザインを巡る諸問題に関する研究、提言
  6. その他、本会の目的達成のために必要とされる諸事業


事業を円滑に進め、 また活動を活発にするために、 本会の組織は、 規約により図に見られるような機構により運営します。

(第33期・2023年度)
理事
天野 光一 作山 康 篠原 祥 高森 篤志 長沼 眞智子
新田川 貴之 福田 忠昭 若本 和仁
監査役
岸田 文夫 辻 隆治      
ブロック幹事
神長 敬 (北海道ブロック)
伊藤 登 (東北ブロック)
野嶋 慎二 (北陸ブロック)
一木 誠 (関東ブロック)
大沢 昌玄 (関東ブロック)
金城 正紀 (関東ブロック)
石川 文和 (中部ブロック)
福田 知弘 (関西ブロック)
灘 英樹 (中国ブロック)
澤田 俊明 (四国ブロック)
柴田 祐 (九州ブロック)
石嶺 一 (琉球ブロック)


パンフレット2021ダウンロード (PDF)


規約ダウンロード (PDF)
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